この闇と光〈★★★★☆〉

この闇と光 (角川文庫)

この闇と光 (角川文庫)

雰囲気に酔しれる、というのはこういう作品を読んでなるものなんだなと。とても耽美的な雰囲気を味あわせていただきました。あとがきをかかれている皆川博子さんがかかれている通り、何の予備知識もなく読むことをおすすめします。
話の仕掛けがさすがだなと思いました。王子とか姫とかが出てくる時代にしては時々違和感がでてくる物の描写、そして思春期の性の象徴ともいえる○○の場面でなんとなく気付きました。
事件が解決しても囚われ続けるレイア。最後の泣き叫んでいたレイアこそが本性なんだなと。二人のその後も気になります。