向日葵の咲かない夏

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

 まともな登場人物がほぼ皆無で正直感情移入はしにくい作品。犯人かと思われた人物が実は違っていた?という展開が何度も有り、話が二転三転して物語の世界に引き込まれていき、最後の結末はちょっと納得しがたい。あまりにも自分勝手すぎるよねっていう。S君に同情します。でも人は誰しもそういう部分を持っているし、自分だけの物語に終止符をうった主人公の今後が明るいとは思えない。

それにしても先生が気色悪すぎる・・・。個人的に唯一好きになれたのがトコお婆さん、まさか正体があれだったとは思わなかったけど。作品の特徴の一つとして「生まれ変わり」という現象が普通に起きているのが不思議でした。まさかあのキャラやあのキャラまでもがそうだとは・・・。

好き嫌いが分かれる作品だと思うので安易におすすめはできないな・・・。