赤と灰色のサクリファイス

初・綾崎隼作品。作風的に好みなはずなのに何故か今までノータッチだった作家さん。今回は前後編ということだったので試しに買ってみました。
高齢化が進む翡翠島で起きた10年前の放火事件を中心に描かれる恋愛ミステリー。前編ということで放火事件の背景と主要人物の三角関係に殆どが費やされていて、後半でさらにストーリーが加速していくんじゃないかなと思われます。
三角関係での真翔の立ち位置は辛いですね。バスケが得意で将来を有望視されていた織姫と放火魔から建物を守って皆から頼りにされていた乃亜。きっと二人は両思いで特に自慢できる部分がない真翔は疎外感を感じていた。それでも10年前の事件で父を殺されたことが原因で乃亜は島を出て、真翔はずっと織姫のそばにいた。そこら辺は事件とどう絡んでいくのか楽しみです。
久しぶりに再会した乃亜は事件の清算の為に来たという。でも父を憎んでいた乃亜が敵討ちとかっていうのは引っ掛かる…。正直、犯人はわかりません…。とりあえず後編を読みたいと思います。