咲くや、この花 左近の桜

シリーズ二冊目も相変わらず桜蔵が色々なあやかしに襲われています。無防備過ぎだよ、と思いつつもとてもおいしいシーンなのでなんともいえない(笑)耽美的で思わず繰返し読んでしまいます。
注目すべきはやはり最後に爆弾のように落とされた桜蔵と柾の関係でしょうか。「父親業の終了」とのことですが、だからといってあからさま過ぎだよ。千菊の受験の為に今桜蔵が使っている部屋を千菊に譲り、桜蔵は柾の家の一室に住むことに。玄関は別々だが、鍵は一緒なので柾はいつだって桜蔵の私生活に介入できる。ていうかわざわざリフォームして玄関を別々になるようにしたのに鍵を一緒にするあたり柾さんは策略家ですね。でも桜蔵も柾も互いにこの時を待っていたのでしょう。この物語らしい余韻を残して終了。区切りはいいけど二人の関係がすごく気になるので続き希望です。