神様は勝たせない

神様は勝たせない (ハヤカワ文庫JA)

神様は勝たせない (ハヤカワ文庫JA)

中学サッカーの首都圏大会の準々決勝。追い詰められた絶体絶命の状況、場面は唐突にそこから始まり、それに至るまでの経緯をそれぞれの視点で描いていく。
どんなに辛くても最終的に皆が出す結論はサッカーが好きだということ。その真っ直ぐな気持ちは羨ましいなと思いました。何故大事な準々決勝の試合でチームの士気が乱れているのか、後半になってやっとわかりました。そしてサカツクがたいして強くもないサッカーチームを必死で全国大会に出場させようとしていたわけも。サカツクが悪いんだろうけど、全ての責任を押し付けるのは可哀想だな。
現実は厳しくて結局試合は負けてしまいましたが、最後の望と宇田の会話で希望が持てました。望の親子関係も平和そうで良かったです。個人的には最後までキャプテンとして一生懸命だった潮崎が好き。ゴールキーパーって難しいたち位置だよね。