よろづ春夏冬中

よろづ春夏冬(あきない)中 (文春文庫)

よろづ春夏冬(あきない)中 (文春文庫)

長野さんなだけあってでてくるカップルは男性同士ばかり、短編集なのでサクッと色々な話が読めて良かったです。しんみりしておらず、爽やかで初々しい雰囲気の話が多かったです。
この前読んだ「あめふらし」の前にあたる「雨師」では市村兄弟の謎が少し解けた、「雨師」を読んでから「あめふらし」を読めばよかったと少し後悔しました。個人的には「猫にご飯」と「空耳」が好き。長野さんの作品は全体的に不思議な雰囲気がただよってるけど「猫にご飯」は特にそうだと思う。かわいい男の子を追い出すなんて無理だよね…、懐かれた後の食卓風景が気になります。「空耳」は学生同士もの。初々しいって正義だよね、って思ってしまうほど自然にいちゃついてた(笑)最後の会話は完全に恋人同士の会話ですよ。
こんな感じの短編集をまただしてほしいです。