回廊亭殺人事件

回廊亭殺人事件 (光文社文庫)

回廊亭殺人事件 (光文社文庫)

一ヶ原高顕という財産家の遺言状の公開が行われる回廊亭という旅館に、主人公はある事件の真相を調べるために老婆の姿に変装して潜り込むことに。主人公の回想と現在が交互にあらわれながら事件の真相が明らかになっていく。
なぜ自分と恋人は殺されなければならなかったのか、主人公は奇跡的に助かりつつも恋人だったジローは死んでしまう。復讐のために全てを捨てた主人公に待ち受けてる真実が酷い。最後の結末は犯人にはいい気味だけど主人公は完全に狂気にのまれている。救いがないなぁ。
後味は悪いけど誰が犯人?という好奇心を掻き立ててくれるのはさすが。