FLY
- 作者: 新野剛志
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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最初は向井が佳奈に恋をする、そして佳奈も向井を好きだなと分かるような青春ストーリーだったのに佳奈が戸浦に殺されてから一気に暗くなっていきます。視点がいきなり俊介に変わっていくのですが、そのせいもありますが普通の男の子だった向井の気持ちが分かりにくくなるのは複雑でした。
佳奈殺害に手を貸した美咲ですが、何故か嫌いになれない。自分がしたことに苦しんで、やっと手にした安穏さえ手放さなくてはいけない上にラストがあれだしな…。向井に真実を伝えてやりきったのだろうけどやるせない。
向井は復讐もそうですが一番は何故佳奈が殺されたのか、その真実を知ることだったんだなと。佳奈の決意が辛いですね、殺されたのは事実だけど半分は自殺。最後の手紙が…!相田は結局のところなにがしたかったんだろう。というより相田が執着していたのは向井だったのかな、相当歪んでますが。
いつか向井が俊介のかいた小説をよんでるといいな。