烏に単は似合わない<★★★★☆>
- 作者: 阿部智里
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/06/10
- メディア: 文庫
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なかなか若宮が登場してこなくて誰を選ぶんだ?と思ってましたが、合理的というか現実的というか。沢山のものを背負っている立場だから仕方ないんですけどね、「私は恋をしているわけでもお前を特別に思ってるわけでもない、もしかしたら切り捨てるかもしれない。それを受け入れる覚悟があるなら私の妻になってはもらえないだろうか」というプロポーズが切ないなぁ。政治体制を考えた上での選択だったけど、最期に二人の幼い頃の微笑ましいシーンがあって良かったです。
浜木綿も好きだけど最後に一皮むけた秋の君が素敵でした。白珠はきちんと好きな人と向き合うことができたようで何より。あせびに関しては何もいうまい、悪意がないからって何をしてもいいわけじゃないんだよ。若宮の「貴方のことが嫌い」発言で多少はスカッとしました。東家当主恐るべし。